目次
■はじめに
いつもはスマートフォンから行っているライブ配信ですが、実は「OBS」というソフトを使用すれば、PCからも配信を行うことができます。
OBSを使うと、スマートフォンからの配信ではできない「画像の挿入」「テロップの挿入」「BGMを付ける」などが可能です。
例えば、「17LIVE(ワンセブンライブ)」で配信するときに、OBSを使用すれば下記のような画面で配信をすることができちゃいます。
OBS配信のやり方を身に付けて、ワンランク上の配信を目指しましょう!
■OBSとは?
OBS Studio(以下、OBS)とは、「Open Broadcaster Software」の略で、ライブ配信や録画機能を有している無料のソフトウェアです。
開発元はOBS Projectという民間プロジェクトで、世界中のボランティアにより開発・保守が行なわれています。
■OBSのダウンロード方法は?
OBSは、以下のページよりダウンロードできます。自分のパソコンのOS(Windows/Mac/Linux)に合わせた形式のものをダウンロードしましょう。
<OBS Studioダウンロードページ>
https://obsproject.com/ja/download
■OBSの画面説明
まずは、OBS画面でできることを大まかに見ていきましょう。
それぞれの項目でできることの幅は非常に広いため、ここでは「どの部分がどのような機能を持っているのか」のイメージを掴んでいただければ大丈夫です。
●シーン
シーンとは、配信画面を作る元となるキャンバスのことです。このシーンに様々な画像や映像を配置すると、そのままの画面が配信に映し出されます。
●ソース
ソースとは、シーンにどのような画像やテキスト、BGMなどを配置していくかという「素材を置く部分」です。
●音声ミキサー
音声ミキサーとは、マイクやBGMなどの音量を調節したりする部分です。
●シーントランジション
シーントランジションとは、シーンとシーンを切り替える際に使用するエフェクトを設定する部分です。
●コントロール
コントロールとは、OBSの様々な設定変更を行なったり、配信や録画をスタートする際に使用する部分です。
●設定
設定では、配信の画質を調節したり、画面を横長から縦長に変更したりできます。
■「17LIVE」での配信に適した設定方法
OBSは、初期設定では以下のように横長の画面サイズになっています。
「17LIVE」での配信の多くは縦型配信となるため、変更方法を確認しましょう。準備として、画面右下の「設定」という項目を選択します。
画面を横長から縦長にしてみよう
1.「設定」項目の中から「映像」を選択し、「基本解像度」のサイズを変更していきます。
2.「基本解像度」は「1280(横)x720(縦)」で設定されているので、ここを「720×1280」に手動で入力します。
3.基本解像度を変更すると、出力解像度も変更されてしまうため、ここも720×1280へ統一します。
統一しなくても配信はできますが、画質が荒くなってしまうなどの可能性があるため統一しましょう。
4.FPS(=フレームレート)は動きの滑らかさを表していますが、30以上に設定すると、PCに負担がかかって画質が低下したりPC動作が重くなる可能性があるため、30のままを推奨します。
配信の画質を調整しよう
配信の画面サイズが調整できたら、続いては画質を調整していきましょう。
1.設定の「出力」という部分を選択します。
2.出力モードを「基本」から「詳細」へと変更します。
基本のままでも変更できますが、詳細の方ができることの幅が広いので詳細にしておきましょう。
3.「配信」部分の見方について説明します。
エンコーダ
配信をする時に使用するPCの脳みそ部分。ここはPCによって選択が異なります。
・MacOSの場合:「x264」
・Windowsの場合:「NVIDIA」なければ「x264」
がおすすめのエンコーダとなっています。
ビットレート
配信画質のクオリティ数値です。数字が大きくなればなるほど画質は良くなりますが、配信に与える負荷は大きくなります。
・FPSのゲーム実況など「滑らかな配信」が望ましい場合:6,000Kbps〜
・通常の雑談配信などの場合:1,500~3,000Kbps
・できるだけPCへの負荷を抑えたい場合:800~1,500Kbps
キーフレーム間隔
映像をどのくらいの秒数でリフレッシュするかという数値です。短ければ短いほど映像は滑らかになりますが、配信に与える負荷は大きくなります。
・キーフレーム間隔:2
がおすすめです。
ここで紹介した配信設定は、自分のPCスペックと相談しながらテストをして調節しましょう。
■実際にOBSで配信画面を作成してみよう!
配信に関する基本設定が完了したら、続いては実際に画面作成を行っていきましょう。
OBSは非常に奥が深いので、ぜひ自分らしい配信を作成してみてください。
カメラで自分を映してみよう
1.OBS「ソース」左下の+ボタンを押し、「映像キャプチャデバイス」を選択します。
2.「映像キャプチャデバイス」プロパティの「デバイス」で好きなカメラを選択します。
まずは、PCに内蔵されている「FaceTime HD Camera」などを選択してみましょう。
テロップをつけてみよう
1.OBS「ソース」左下の+ボタンを押し、「テキスト」を選択します。
2.好きなテキストを入力し、OKを押すと画面上にテキストが反映されます。
もしテキストが文字化けしてしまう場合は、フォントを変えて試してみましょう。
背景画像を付けてみよう
1.OBS「ソース」左下の+ボタンを押し、「画像」を選択します。
2.PCに保存されている好きな画像を選択し、OKを押すと反映されます。
映像キャプチャデバイス・テキスト・画像を付けると、このような感じの画面になります。
ここでは基本的なことのみ紹介しておりますが、ぜひ、さまざまな技法を駆使して自分なりの配信画面を作成してみてください。
BGMを付けてみよう
1.OBS「ソース」左下の+ボタンを押し、「メディアソース」を選択します。2.PCに保存されている好きな音楽を選択し、OKを押すと反映されます。
<注意>
音楽を流す方法は、メディアソースの追加だけではありません。
1.Windowsの場合は、PCで再生している音楽が自動的に反映されます。
2.MacBookの場合は、「Soundflower」もしくは「Blackhole」と言うアプリのダウンロードが別途必要になります。
「Soundflower」もしくは「Blackhole」をダウンロードしたら、デスクトップ音声のプロパティから該当のチャンネルを選択しましょう。これでPCで再生している音楽が自動的に反映されます。
うまく反映されない場合は、PCのサウンドデバイス設定から「Soundflower」もしくは「Blackhole」が出力デバイスに設定されているかを確認しましょう。
■OBSを使用した「17LIVE」での配信方法
実際に画面が作成できたら、いよいよ配信をしてみましょう。
配信はPC版の「17LIVE」とOBSのそれぞれで行う必要があります。
PC版の17LIVEで行う設定
1.PC版の「17LIVE」にアクセスし、配信アカウントにログインしましょう。
「17.live」とURLに打ち込むとアクセスできます。
今回は参考として「17LIVE_NewsMedia」のアカウントを使用して説明します。
2.アクセスしたら、右上の「配信」ボタンを押しましょう。
3.「配信」を押すと「配信設定」の画面に移行します。
まずは「配信タイトル」を入力しましょう(ここが入力されていないと4.に進めないので注意です)。
今回は「TEST」と入力しました。
4.配信タイトルを入力したら、画面下部の「URL作成」ボタンを押しましょう。
5.ボタンを押して、以下のように空欄だった場所に文字列が生成されれば準備完了です。
OBS側で行う配信設定
PC上でのURL発行が完了したら、OBS上での設定を行っていきましょう。1.OBS右下の「設定」部分を押しましょう。
2.設定画面の左側タブから「配信」を選択し、「サービス」プルダウンの選択肢から「カスタム」を選択しましょう。
3.「カスタム」を選択すると、「サーバー」「ストリームキー」の2つが空欄の状態になります。
ここに、先ほどPCで発行したURLを入力していきます。
・OBS「サーバー」の部分には、17LIVE PCサイトの「PUSH URL」部分のURLをコピーして入力しましょう。
・OBS「ストリームキー」の部分には、17LIVE PCサイトの「Push Key」の部分を入力しましょう。
・17LIVE PCサイトの「PULL URL」の部分は使用しません。
配信開始の方法
配信を開始する際には、「OBS」「PC版17LIVE」の2つで配信を開始する必要があります。
どちらか1つが抜けていると、正常に配信されないので注意しましょう。
1.OBSでの配信開始
OBS右下の「配信開始」ボタンを押しましょう。
2.PC版17LIVEでの配信開始
配信設定から「配信開始」ボタンを押しましょう。
配信終了の方法
配信を終了する際にも、「OBS」「PC版の17LIVE」での操作が必要です。
どちらか一方が抜けていると配信が正常に終了せず、場合によっては「ずっと垂れ流し」で配信されてしまうことになるので注意しましょう。
1.OBSでの配信終了
右下の「配信終了」ボタンを押します。
2.PC版17LIVEでの配信終了
配信設定から「配信終了」ボタンを押します。
■こんな画面を作ってみよう!
自分が行っている配信のジャンルに応じて、さまざまな画面を作成してみましょう。
ここではいくつか画面構成の例を紹介します。
ゲーム実況画面
ゲーム実況画面では、以下のようなソース構成で画面を作成してみてはいかがでしょうか。
<ソース構成例>
・映像キャプチャデバイス(キャプチャーボード)
・映像キャプチャデバイス(自分カメラ)
・テキスト(新作タイムトライアル)
・テキスト(フォロー・エール・無料ギフト・すごく喜びます。)
・画像(コメント吹き出し)
・画像(背景)
コラボ配信画面
コラボ配信画面では、以下のようなソース構成で画面を作成してみてはいかがでしょうか。
<ソース構成例>
・ウインドウキャプチャ(Zoomなどのビデオ通話)
・テキスト(Business Club)
・画像(コメント吹き出し)
・画像(背景)
占い配信画面
占い配信画面では、以下のようなソース構成で画面を作成してみてはいかがでしょうか。
<ソース構成例>
・映像キャプチャデバイス(自分カメラ)
・テキスト(占いの館)
・テキスト(あなたの運命占います)
・画像(コメント吹き出し)
・画像(背景)
アニマル配信画面
アニマル配信画面では、以下のようなソース構成で画面を作成してみてはいかがでしょうか。
<ソース構成例>
・映像キャプチャデバイス(犬カメラ)
・テキスト(もう疲れた。)
・テキスト(ゆっくりしよ。)
・画像(コメント吹き出し)
・画像(背景)
■まとめ
以上、OBSを使用して「17LIVE」に配信する方法を紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか。
PCを使っての配信は少しハードルが高いと感じる方も多いと思いますが、配信でできることの幅は格段に広がります。
ぜひこの機会にOBSを使用した配信にチャレンジし、自分だけの配信画面を作り込んでみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。