「ライバーになったきっかけは、学校に行けなくなった娘がライブ配信を通じて人と交流している姿を見て感動したから」という-MC#GoU-🎙️🌟🏹🏹さん。講師ライバーとしての誇りをもち、「17LIVEをもっと活性化させていきたい」という思いが高まるなかで築いてきた独自の” ライバー哲学”には、ハッと気付かされる点がいくつもあります。
── まずは、現在の配信頻度について教えてください。
-MC#GoU-🎙️🌟🏹🏹(以下、GoU):朝と夜の2回ずつ、ほぼ毎日配信しています。配信時間はそれぞれ2〜3時間くらいです。おはようから始まっておやすみで終わりたい、という思いがあるんですよね。だから朝と夜の2回。朝は雑談、夜はコンサート風の音楽配信というふうに内容も変えています。基
本的に長時間配信はしていません。僕がイメージしているのは映画やアーティストのコンサートのような配信です。映画もコンサートもだいたい2〜3時間で終わりますよね。僕も、限られた時間の中で見にきてくれた人をめいっぱい楽しませる配信をしたいなと思っています。
最初は夜の音楽配信だけだったんです。ミュージシャンとして10年以上活動していたこともあって、音楽を通じて人とつながりたいと思っていたんですよね。だから、もともと持っていた楽器や機材を使って、配信用のマイクを揃えて、エフェクトも使いながらプロモーションビデオ風の配信をしていたんです。画面の中にコンサート会場を作っているような感じですね。
朝の雑談配信を始めたのは、最近になってからです。理由は、楽しい時間を共有するだけではなくて、悩みや目標を共有してライバー同士で支え合う場所を作りたいと思ったから。僕は2020年12月に配信を始めたのですが、同時期にライバーになった人が辞めてしまったり、そのほかにもライバーを続けていくことに悩みや迷いを抱えたりしている人を見ていて、自分に何かできることはないかと思ったんです。一緒に考える場を持てたら、もっと17LIVEが盛り上がるんじゃないかな、って。
悩み相談を受けたり、あるいは僕なりのギャングの作り方を解説してみたりするうちに、ありがたいことに講師ライバーとして認定していただけました。アカウントに認定バッジがついたときは、嬉しかったですね。ますます意欲が湧いたというか(笑)
── そもそも、ライバーになったきっかけは?
GoU:二つあって、まずは音楽活動をずっとやっていて、コロナ禍でも発信し続ける場がほしいと思っていたことです。ただ、これに関しては17LIVEで配信を始める前から他のアプリに投稿していたりもしていたんですよね。
二つ目の理由の方がライバーになった直接の動機に近くて、実は当時中学2年生だった娘がiPhoneでライブ配信を見ながら笑ったり泣いたりしているのを見て、配信の世界にすごく興味をもったからでした。その頃、娘は学校に行けなくなっていて、部屋に閉じこもりがちだったんです。親としてどうしたら娘が友達と遊ぶ楽しさや喜びを知ってくれるだろうと悩んでいた時に、娘がライブ配信を通じて喜怒哀楽を覚え、オンライン上での人とのつながりを通じて人間として成長している姿を見て感動したんですよね。
娘に影響されるかたちで、「ライブ配信ってなんなんだろう」「配信の世界にはどんなもものがあるんだろう」って思って、その勢いで17LIVEでアカウントをつくって、準備も何もしないまま、いきなり配信したんです。2020年12月27日の夜遅くでした。今でもその時の写真が残ってますよ。身なりも整えないで、素の僕が写ってるんですよね。
勢いで始めたものの、何をしていいかまったくわからなかったから、とりあえず立ち寄ってくれた人に挨拶したり、名前を呼んだり、「こんばんは」って言ったり、最初の配信でできたことはそれだけでした。
── どのようにして配信を軌道に乗せていったのですか?
GoU:これは運が良かったのかもしれませんが、2回目の配信を終えた時に、運営の方から「認証ライバーになりませんか」とご連絡をいただいたんです。これが僕のターニングポイントでした。なぜなら、2回目の配信も、正直なところ何をしたらいいのかよくわかっていなかったし、人もほとんど見にきてくれなかったから「こんなもんなのかかぁ」と思いながら配信を終えていたんですよね。だから、半信半疑だったけど、認証ライバーに応募したんです。
認証ライバーになったのが2021年1月5日。ネットで「認証ライバー」って何かって調べたりしながら、少しずつライバーとしての自我が芽生えっていた感じですね。そこから、じゃあ自分はミュージシャンとしての活動経験もあるから音楽を配信するか、と考えてみたり、アカウント名に「MC」ってつけているくらいなので喋りは得意だという自覚があったからいろいろ雑談してみたり、自分なりに楽しみながら配信ができるようになりました。
配信を続けているうちに自然と見に来てくれる人が増えたけれど、リピートしてもらったり、フォロワーさんになってもらったりするにはハードルがありました。ここで、またネットの出番(笑) 「フォロワーを増やすには」って調べて、いろいろ研究した結果、とにかく名前を呼ぶことと、リアクションをしっかりすることが大事だとわかりました。ギフトをもらったら喜んで、元気に声を出す。これだけ守れば、最初は大丈夫です。
ある程度フォロワーさんが増えてくると、今後は闇雲に数ばかり増やしていても定着しないなと気づきました。他のライバーさんの配信を見に行ったりして活動するうちに、1カ月で100人くらいフォロワーさんが増えたのですが、その時の僕がしていたのはライバーさんの仲間を増やしていただけで、僕のファンを増やしていたわけではないんですよね。だから、配信を楽しみにしてくれているわけではない。
僕の配信を見てほしい、って考えたとき、「本当に自分が楽しいと思う配信をしよう!」と決心したんです。そうしたら、フォロワーさんは増えにくくなったけれど、本当に僕の配信を見たくて枠にきてくれる人がつくようになりました。だから、今でもトップライバーになりたいとか、イベントで一位になりたい、ということはあまり考えていないんです。コアなファンを増やしていく方が、自分には合っています。
── 早い時期にライバーとしてのアイデンティティを確立したんですね。
GoU:これは他のライバーさんに伝えたいことなんですけど、ギフチャレなどで思うように結果が出せなくて落ち込んだり疲れちゃったりしたときは、「自分が本当に好きなことや楽しいことを配信する」って気持ちを切り替えてみるのもひとつの方法です。これで、案外道が開けてくることがありますから。
ライバーを辞めてしまう人もたくさん見てきて、そのたびに残念だなと思ってたんです。トップライバーを目指す人、イベントを頑張る人がいて、それとはまた別に、粛々と自分の好きなことを配信するのもアリなんだ、って思える人が増えるといいですね。
── お話を聞いていると、言葉の端々から「他のライバーさんを盛り上げよう」という熱い気持ちが伝わってきます。
GoU:僕みたいなライバーは少数派でしょうね(笑)
実は、ギャングについても、僕なりの考えがあるんですよ。ライバーによってそれぞれギャングの作り方は違うから、あくまでも僕のやり方ですが、僕はレ点(チェックマーク)のついているフォロワーさんだけ僕のギャングにお誘いしています。レ点がついているということは、少なくとも僕の配信を180回以上は見てくれているということ。だから僕自身も相手がどんな方かわかるし、ある程度コミュニケーションをとったことがある方なんですよね。まずはそこで、結束力の強いコミュニティを作りたいんです。
今、僕には今30人ぐらいのギャングがいます。そのなかで特にコミュニケーション能力の高い人に「部長」を務めてもらって、ギャングのネットワークの管理は部長にお任せしています。僕は基本的に留守で、部長が仕切ってくれる。あえてギャング同士でネットワーク作りを進めてもらうことで、枠の中のコミュニケーションが活性化するんですよね。
今では、僕が配信を休んでいるときでもコミュニティは勝手に動いているようになりました。配信を通じて人との繋がりを作るってこういうことなんじゃないかな、と僕は思っているんです。僕の枠は、僕に会いに来るためだけの場ではなく、みんなに会いに来る場であってほしい。僕にとってギャングはコミュニティなんですよ。なにがいいって、ギャングであれば、配信してない、純粋なリスナーさんでも他のメンバーとコミュニケーションがとれるんですよね。
こんな思想の人いないと思うんですけど(笑)、やっぱり、僕がライブ配信を始めたきっかけと強く関係しているんですよね。リアルもオンラインも関係なく、そこに人間関係がしっかりと存在していて、喜怒哀楽を感じられる深い絆がある。僕はそういう場を作りたいから、僕の枠は、リスナーさんたちにそうやって使ってもらえれば良いかなと思っているんです。これからも、僕なりに17LIVEを盛り上げていくことが目標です。