イチナナを代表するトップライバーさんを紹介する『ライバーストーリー』、14回目は、101歳の妖怪「猫又」にしてイチナナにおけるV-Liverの先駆的存在でもある「むらゆき」さんにお越しいただきました。
猫又がV-Liverになったいきさつから今後の夢まで、ピュアな努力家ながらも時おり見え隠れする黒いお腹の中のことなどをうかがいました。
イチナナを始める前は秋葉原の路地裏をうろついていたと聞きました。むらゆきさんがイチナナを始めたきっかけを教えて下さい。
秋葉原の路地裏にある穴ぐらに住んでいるのですが、アキバにはハトが多いので、ただの猫だった頃はハトを追いかけ回していました。その頃は生活が安定していないと不安だったので、縄張りの抗争に明け暮れていましたね。多いときは3つの抗争を掛け持ちしていたこともあります。
100歳になって猫又になり、ヒマを持て余していたときにイチナナの広告を見つけました。バーチャルで発信したいと思っていましたが、猫又本来のお婆ちゃんの姿ではなく、この姿になれたので配信を始めることにしました。
普段の配信ではどんなことをしているのでしょうか?
特別なことはしていません。絵を描いたり歌を歌ったり。最初の頃は、自分が絵を描くのが好きだったので、それをネタにみんなと一緒にワイワイできたらいいな、と思っていました。自己顕示欲が強いので、描いた絵をほめてもらいたいという思いでしたね。
オーディエンス(視聴者)の反応は、最初の頃と今では変わってきていますか?
最初の頃はみなさん「可愛い!」ってほめてくれていたのに、最近は私のポンコツ具合が凄まじいらしく、皆さん厳しいです(笑)でも、ほめられるばかりじゃなくて、ツッコんでもらった方がこちらもやりやすいので、今の感じが気に入っています。
オーディエンスとのやりとりで工夫していることはありますか?
文字として捉えるのではなく、1人の人間として対応するということでしょうか。例えば好きな歌があるのなら、それをちゃんと覚えておいて歌ったり。そうすることでコミュニケーションも進んでいきます。
でも、私が工夫しているというよりは、“オーディエンスのみんな”と一緒に配信の時間を作り上げているというイメージなので、特別に何かをしているとは思っていませんよ。
イチナナを始めてから苦労したことは何かありましたか?
以前住んでいた穴ぐらは、ネットの回線が弱すぎて10分に1回は止まる、ということがありました。ただ、そのときにもネガティブにならないように、オーディエンスと一緒に回線が復活したときにかける曲などを決めていった、ということがありましたね。復活したらおなじみの曲を流すとか、コメントでも「おかえりー」と暖かく迎えてもらえました。そうでもしないとやってられなかったです(笑)
今は別の穴ぐらに引っ越したので大丈夫ですよ!
トラブルをトラブルとも考えずに明るく配信していたのですね。
さて、むらゆきさんはイチナナ以外の活動も増えてきていますね。イチナナを始めて、外の活動ができるようになってきたなという実感はありますか?
ライブ配信の活動はイチナナが初めてだったので、最初は本当に何の後ろ盾もない状態でした。イベントに誘われる人は、すでに企業と仲が良いというケースが多いんです。私の場合はイチナナで活動することによって、「イチナナで月間1位になったV-Liver」というふうに企業側から認知され、リアルイベントにお声がけいただいて参加できるようになりました。「月にこれだけ稼ぐV-Liverがいる」という肩書で出演させてもらったこともあります。
やはり「イチナナで上位の〜」というのが肩書になっていますから、そういう意味では本当に多岐にわたって使わせてもらっています。
後ろ盾がなく始めたのにここまでの存在になるって、本当にすごいですね。
いやー、自分でもこうなるとは思っていませんでしたね。おかげさまで今では抗争は縮小していて、配信に集中させてもらっています。
いつもの配信とリアルイベント、それぞれに楽しさや、やりがいがあると思います。この点についてむらゆきさんはどんなふうに考えていますか?
リアルイベントだと借りてきた猫状態になるか、興奮して喧嘩っ早くなるかのどちらかです。リアルイベントでのコラボの経験があまりないので、早口になって、ついつい被せちゃうんですよ。我が強いので上からどんどん被せていく、みたいな(笑)イベントは楽しいのですが、私以外にも多くの方が関わっていることもあり、やり遂げないといけないという「使命感」が出ちゃいます。沈黙の時間を作らないような努力もしていますし。
イチナナに関しては、始めた目的がみんなでワイワイしてストレスを発散するというのがあります。それに毎日会っている人たちばかりですから、イチナナは自分のホームという認識です。どんなことをやってもみんなが盛り上げてくれますし、迎え入れてくれます。「実家」のような感じですね。
なるほど。イチナナでの配信はそれだけ居心地が良いということなのですね。
ところで、むらゆきさんはいろいろな衣装をお持ちですよね。どれくらいの種類があるのでしょうか?
アキバの路地裏に住んでいるということもあり、V-Liverとして人間の姿を模すときに、和服メイドカフェの服装を選びました。それが通常の衣装で、和のテイストを取り入れた「大正ロマン」をテーマとしています。模すときにキャラ被りしないように頑張りました!
これ以外には夏服もありますし、ハロウィンのときはハロウィンの衣装になりました。頭のカボチャを取るとヴァンパイアになるやつです。クリスマスシーズンの衣装についてもいろいろと考えていますよ。
季節やイベントによって衣装を変えているんですね。
イチナナで贈ってもらったギフトは、“オーディエンスのみんな”に対してプライズだとかグッズなどに充てて還元するようにしているんですが、むらゆき自身と私を作ってくれた「ママ」に対しての還元という意味でも、新しい衣装をたくさん作っています。
ちなみに「ママ」というのは、むらゆきのバーチャルの姿を作ってくれたイラストレーターさんのことです。バーチャルでの動きを付けてくれる人は「パパ」と呼んでいます。衣装や動きについては、ママやパパには本当にお世話になっています。
オーディエンスのみなさんにとっても頻繁に変わる衣装を見る楽しみがあるでしょうね。
オーディエンスのみなさんは、むらゆきに対してお金や時間をかけてくださっています。私はオーディエンスのみなさんがかけてくれるお金のことを、大切なものという意味で「内臓」と呼んでいますが、みなさんの内臓でむらゆきはできています。3D化する際にはクラウドファンディングで資金を募るケースが多いのですが、むらゆきは通常の活動の中で、みなさんからいただいた内臓を貯蓄して3D化することができました。だから、本当にみなさんに作ってもらったと思っています。
イチナナを通じて今後やってみたいことや、今後はこうなっていきたい、という展望や夢があれば教えて下さい。
ちょっと前までの夢は、宙返りをすること(=3Dになること)でした。その夢は、みなさんの内臓によって叶えることができました。
今の夢は、私が「ママ」になることです。ママになって、新たなV-Liverを生み出したいですね。そのために今、いろいろな勉強をしたり、絵の修業をしたりしています。
配信していないときは、やはりそういう努力をしているんですね。
いや、配信していないときは、有料動画サイトでドラマを観ています。
いま「勉強」とか「修行」って言ったばかりじゃないですか!(笑)
最後に、むらゆきさんにとって、イチナナとはどんな存在ですか?
イチナナとは、「猫生(猫の人生)の要」ですね。今のむらゆきがあるのは、イチナナがあるからです。イチナナがなければ、今のむらゆきはいません。それくらい自分の猫生にとって重要な存在です。今後というよりも、今の自分を作り上げてくれたのがイチナナですから。
ありがとうございました!
さまざまな苦労や日々の努力があるにもかかわらず、それを表に出そうとしないむらゆきさん。
特別なテーマはなく、誰もが仲良くワイワイ楽しく過ごせる配信をされています。
配信はほぼ毎日、23時から2〜3時間ほど。
居心地の良いむらゆきさんの「実家」に、ぜひ遊びに行ってみてください!